築古のマンションを購入する場合、水回りや内装については、クロスを貼り替えたりキッチンやユニットバス、トイレ等をリフォーム工事で交換する事によって、新築同様に整備出来るので、リーズナブルな費用で快適な居住スペースを確保する事が可能です。
但し、昭和の時代と現在では生活スタイルが異なる事から、注意が必要な項目も幾つかあります。
例えば、最近では地球温暖化の影響もあり、リビングだけでなく全ての個室にエアコンを設置するのは一般的となっていますが、昭和の時代は一家に一台の家庭も多かった為、その時代に建てられた3DKや3LDKの中古マンションでは、個室用のエアコン室外機置場が確保されていない物件が大半です。
そういったマンションで個室にエアコンを設置する為には、高額な費用を掛けてベランダ側迄天井に沿った見栄えの悪いダクト配管を設置するか、窓用のエアコンを設置するしか方法は無いので、内見時にしっかりチェックしましょう。
また、最近の新築マンションには、天井が比較的高い物件や、逆梁工法等を採用して室内に梁が出ない施工を行っている物件が増えていますが、昭和の時代に建てられたマンションには天井が低い物件も多いので、平面図だけで家具の配置を考えていると、いざ引っ越した時に「予定の場所に入らなかった」となる可能性が高くなります。
手持ちの家具を新居でも使いたい方は、内見時にメジャーを持ち込み、梁の位置と高さをしっかりチェックして、手持ちの家具が搬入可能かをチェックしましょう。
上記以外にも、「玄関ドア」や「サッシ」等の外部に面した建具が「マンションの共用部分」となり、区分所有者が自由に交換出来ないのも古い中古マンションのデメリットです。
特に「サッシ」については、最近の新築マンションは「ペアガラス」を採用して「遮音性」や「断熱効率」を向上させていますが、中古マンションの場合は、区分所有者が勝手に交換できない為、内側に後付けタイプの二重窓を設置するか、管理組合の総会で決議して全室一斉に交換しか方法は有りません。
とはいえ、同じ金額なら「遥かに広い居住空間」と「好立地による通勤時間削減」が期待できる格安の築古マンションは、多少の不便さは割り切って住む価値が有ると思いますね。